ヴォイニッチの科学書 |
2008年 09月20日更新 | Chapter-213 夜光雲/天の川銀河の構造
通常、雲は高度10キロメートル程度に発生していますが、夜光雲はそれよりもはるかに高い高度80キロメートル、地球と宇宙の境界付近で発生する雲で、太陽の光を受けて青く輝く不思議な雲です。最初に夜光雲が発見されたのは1885年のことでした。それ以来、目撃例が相次いでいますが、近年になってやっと衛星による観測が始まったばかりで、いまだなぞが多い自然現象です。 |  | |
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2008年 09月13日更新 | Chapter-212 iPS細胞の応用
受精卵は、そこから様々な臓器の細胞が作り出されますので万能細胞と呼ばれます。当然ながら、臓器の細胞は別の臓器の細胞に変化することはできませんし、受精卵に戻ることもできません。ところが、そのような臓器細胞も、科学的な操作によって受精卵に近い状態に初期化することができることがある時わかりました。そのようにして初期化した細胞がiPS細胞です。iPS細胞からは神経や肝臓など全身のあらゆる細胞を作り出すことが可能で、臓器移植などの再生医療への応用が期待されています。 |  | |
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2008年 08月23日更新 | Chapter-211
長期記憶形成のメカニズムがわかり始めた
記憶はその保持される時間によって短期記憶と長期記憶の2種類があります。長期記憶復唱や既存の知識などと関連して記憶に組み込まれることによって長時間保持されると考えられています。ラットを使った最近の研究で、私たちが新たに体験したことを長期記憶に組み込む仕組みの一端が明らかになりました。脳は眠っている間にその日に起こった出来事を実際の時間経過の数倍の速さで「再生」し、長期記憶として固定していることが、実験から示唆されたというのです。 |  | |
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2008年 08月09日更新 | Chapter-210
サイエンスニュースフラッシュ2008年7月号
・二酸化炭素排出量削減における技術開発のロードマップ
・単語の切れ目に対応する脳活動の記録に成功
・系外惑星、ついに300個時代に突入
・北京オリンピックで携帯型音声翻訳システムの実証実験 |  | |
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2008年 08月02日更新 | Chapter-209 太陽電池飛行機
航空機は大量の化石燃料を使用するため、航空機メーカーや航空会社は環境保護の観点から寄り効率の良いエンジン、より軽量化された機体、より燃費の良い飛行方法の開発に余念がありません。一方で、究極のエコ飛行機として、化石燃料を一切使わない飛行機を考えている人たちがいます。その飛行機は太陽電池のみを動力源として飛行するプロペラ機で、しかも、有人世界一周飛行に挑戦しようという野心的なプロジェクトが進行中です。 |  | |
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2008年 07月26日更新 | Chapter-208 ナメクジウオ!
ナメクジウオという名前の生物がいます。特に珍しい生き物ではなく、日本も含め、世界中の温かくて浅い海の砂の中にいます。この生物のポイントは脊椎動物の最も原始的な祖先であるという点です。脊椎動物とは、人間や鳥、魚のように背骨が通っている動物です。ただし、ナメクジウオは人間のような脊椎動物ではなく、脊索動物と呼ばれています。脊椎動物は脊索動物の仲間に含まれるのですが、その違いは、ナメクジウオには人間のような背骨が無く、筋肉が背骨の役目をしているという点です。 |  | |
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2008年 07月12日更新 | Chapter-207 波力発電の現状
化石燃料に頼らない発電方法はいくつかありますが、海に囲まれた日本にとって有利な方法の一つに海の波を利用した波力発電があります。
小型の波力発電装置はすでに、航路標識ブイの電源として世界中で広く使用されていますが、これらの発電量は100ワット程度です。今回話題となりますのは、数百キロワット以上の出力を持つより大型の波力発電施設です。
波力発電は世界的に見ても利用できる地域が限られているため、風力や太陽光ほど一般的ではありませんが、世界中の波が持つエネルギーは莫大で、そのごく一部を利用しただけでも、現在の世界中の風力発電の合計と遜色ない電力を取り出せるからです。 |  | |
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2008年 07月05日更新 | Chapter-206 サイエンスニュースフラッシュ 2008年6月
・北極の氷は今年の夏には完全に融けてしまうかも
・凍土に眠る遺跡、消失危機
・1つの恒星に、3つの「巨大地球」
・人工ブラックホール実験は本当に安全か? |  | |
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2008年 06月28日更新 | Chapter-205 植物のノアの方舟
ノルウェー国内の北極圏の永久凍土の中に、植物の種子を保管することによって種の多様性を守ろうとする、植物版ノアの方舟、世界滅亡の日に備える地下貯蔵庫「スバールバル世界種子貯蔵庫」が造られました。
種子の搬入は2008年2月26日に始まり、今後4〜5年をかけて種子を収集。最終的には人間が日常的に栽培し食料としている150種類の作物のほとんど全ての品種の種子が集められる予定です。 |  | |
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2008年 06月21日更新 | Chapter-204 iPS細胞が世界を動かす
2007年11月、京都大学iPS細胞研究センター・センター長の山中伸弥・京都大学再生医科学研究所教授の研究チームが人間の皮膚細胞の性質を変化させ、体中のあらゆる細胞に分化する可能性を持つiPS細胞の樹立に成功したと発表し、このニュースは、世界中に衝撃を与えました。
なぜ衝撃を与えたかといえば、私たちの体を構成する細胞は、受精卵をスタート地点として、最終目的地である臓器や皮膚の細胞に変化していて、逆方向には変化しない、つまり、いったん皮膚や内臓の細胞になってしまえばその前の段階に後戻りすることはないと考えられていたからです。 |  | |
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